近隣の住人たちの“morineki”の評判をうかがうと、「トイレが好評」とのこと。 なにも、町に寄与するのは敷地や高さばかりではないのです。 敷地内には味のあるいびつな形の立派な桜の木が立っていて、 通行人の歩や目線を誘い込むような魅力的な佇まいで、 聞けばその桜は、もともとそこに立っていたそうです。 市営住宅の新しいプロジェクトとして計画する中では、 新しいチャレンジに身も心もとらわれがちです。 そんな中、過去への目くばせや思いをはせるリスペクトに溢れることで 桜の木の魅力も一層深くなるようです。 シンボルツリーという言い方をされていましたが 正に、なにもかもを誘い込むこの桜の木は 町の中における“morineki”そのもののように感じました。